◆行政書士は経営コンサルタント

 できれば財務諸表を読み取る能力ばかりでなく、さらに分析してアドバイスする能力があればいい。そうであれば経営事項審査申請業務で顧客に有益なアドバイスをすることもできる。それでこそ行政書士が中小企業の経営コンサルタントであり、数ある国家資格の中でその仕事からいっても行政書士が一番の適任者といえる。
 中小企業の経営者は法律問題とともに、企業経営、事業資金で悩む。第三者に相談することもできず孤立無援である。相談相手として公的機関、商工会経営指導員、税理士などが考えられるが、いつも公的機関に出向くというのも時間がかかるるだろうし、経営指導員というのも同じである。過去の会計から税金を計算するだけの税理士では不満もあろう。

 行政書士は、記帳処理、会計帳簿作成、公庫等の金融機関に対する融資申込書類作成業務、官庁や地方自治体の公共工事の受注ための申請書作成を通じて企業にかかわる。
過去会計ではなく将来ビジョン(vision)をとらえた未来会計を前提にして、企業の発展について経営者と一緒に考えていくことが必要である。業務を通じて経営の助言と指導ができる立場にある。
行政書士は、個人や中小企業の法務相談を受け、さらに中小企業の経営相談にも応じる経営法務コンサルタントの使命がある。
 中小企業者の強いニーズに応えることができるのは行政書士しかいない。
 行政書士は、法律、会計の知識というスペシャリスト(specialist)ともにその一般教養と知性をもって、ものごとを広い視野で判断がすることができるゼネラリスト(generalist)としても期待されているのであり、オールラウンド(all-around)な能力が必要である。
 行政書士の業務は、時代の行政、政治、経済、法律などにより、業務の拡大にもなれば、時代の流れとともに衰退していくものもある。
 常日頃から中小企業のニーズに応えるようと、業務に対する研究を続けてさえいるならば、行政書士は、その職域の防衛と業務の拡大につながる。行政書士がますます社会的、経済的にその地位を確立していくことになる。
 行政書士は、中小企業の経営法務コンサルタントである。