◆簿記を学ぶ

 簿記を勉強した経験のない人は、簿記を学んでおいてほしい。行政書士は法律家の資格であり、試験科目にも法律があるから法律に関しては素養がある人が多い。大学でそれなりに法律を学んだ経験のある人もいるから、まあよいとしよう。
 ところが、行政書士はまた中小企業の経営コンサルタントなのである。必須知識として簿記が必要である。にもかかわらず食わず嫌いが多いのであるが、開業前に学んでおいてほしい知識である。
行政書士は、これから商売を始める人、事業を興そうという人との出会いの連続である。中にはすでに始めてしまっている人もいる。いずれにしても顧客の対象は経営者である。経営には数字がつきものである。企業の経営成績と財政状態を表す書類に財務諸表がある。財務諸表が分かり、経営者と少しは話しができるようになっていただきたい。
 いまさら簿記なんか、といっているようでは、おのずと自分の業務範囲を狭める。簿記は行政書士の常識である。将来は、行政書士であり経営者である。自らも経営の数字には明るくなくてはならない。「まず、隗より始めよ」である。
 日本商工会議所主催の簿記の検定試験が、毎年6月と11月に実施されている。この3級でいいから受験を目指して勉強してほしい。合格を目標に勉強するが目的ではない。「簿記を勉強する」といっても、何か目標がないとなかなか継続できるものではないだろう。
 そこで「資格」といえば、目の色を変えて勉強するだろうから例としてあげた。3級に合格したら次は2級と試験に合格することが目的となってはいけない。その必要はない。資格だけを目指す世界は、行政書士の実務の素養を得ることと関係はない、これはまた、別の世界だ。