第4節 行政書士は官公署に
    提出することもある
    官公署に提出する書類とは何か

◆官公署に提出することもある

 作成した権利義務・事実証明に関する書類を官公署に提出したほうがよい、しなければならないと、行政書士自身が判断したならばその旨を依頼者に伝える。その場合でも、まず第一には依頼者自身が官公署に持参して提出すればいい。書類の内容は完璧なのである。100パーセント官公署に受理される。

 ところが、依頼者が「仕事が忙しいので、行政書士さんに行っていただきたい」といえば、そこではじめて行政書士が代行して提出しに行くことになる。それが、行政書士法1条の3「……書類を官公署に提出する手続きを代わって行い……」になるのである。

 行政書士は、官公署に提出する書類を作成するというが、ただ単に書類を出す、たとえば、子供が生まれたから出生届を出すとか、おじいちゃんが死んだから死亡届を出すということではない。
 ある事情について、その目的を達成するため、法律上、官公署などに、あらかじめ書類を申請しなければならないことがある。これに対して、官公署、すなわち行政庁は、法律の定めるところに従い、その一方的な判断に基づき申請者の権利義務その他の法的地位を、許可や認可という行政行為によって具体的に決定する。
 行政書士は、こうした書類を作成するとともに、官公署への提出を代行する。

 具体的にあげると、
@建設、建築に関するものとしては
  建設業許可申請、宅地建物取引業免許申請、建築許可申請、開発許可申請、宅地造成工事許可申請など。
A法人設立に関するものとしては
  宗教法人、学校法人、医療法人、財団法人、社団法人の設立など。
B外国人の在留、国籍に関するものとしては
 外国人が日本に在留するための許可申請の手続、外国人が日本国籍を取得する国籍帰化申請の手続、日本人と外国人との国際結婚による戸籍の手続など。
C営業の免許に関するものとしては
  風俗営業、飲食店営業、貨物運送業、産業廃棄物処理業、労働者派遣業、貸金業、旅行業、古物商、理容業、美容業などの営業許可申請など。
D自動車、運転許可に関するものとしては
 自動車の登録申請、車庫証明、運転免許申請、交通事故保険金の請求など。